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これって、スピニングタックルによる世界最大魚!?

2013|03|17
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いやぁ、オリオンが美味い!

先に紹介した「スピニング・マーリンで380s!」は、多くのお問い合わせを頂戴した。
「今回の佐々さんの記録を上回る記録はあるんですか?」というのも多かったので、さっそくあれこれ調べてみたが、これが無いのである。
380sを上回る釣魚ということになると、当然ながら対象魚も限られるので、クロカジキ、シロカジキ、メカジキ、クロマグロ、サメ類等にターゲットを絞り、あれこれ調べてみたが見当たらない。これまでのIGFA記録やら、はたまた『Marlin』やら『Salt Water SPORTSMAN』、それに『Blue Water BOATS & SPORTSFISHING』なんぞをことごとく調べてみたが、380sを上回るスピニングタックルによる記録には遭遇できなかった。
ま、「ステラ」や「ソルティガ」が登場する以前の記録を探してもあまり意味が無いと思うが、念には念を入れてみたのである。
で、結局、見つからず…。となると、佐々さんの記録って「スピニングタックルで記録された世界最大魚!」ということになるのかもしれない。
これを上回る記録をご存知の方は是非ともお知らせ頂きたい!

さて今回は「須賀さ〜ん、どないしましたの? 一向に次号が届きまへんで! 介護のぬかるみで足を取られっぱなしどすか?」という親しい『BIGGAME』読者の嘆き節に耐えかねて、佐々さんの記事をちょいと事前紹介なり。

Some Enchanted Afternoon…

魅惑の与那国〜豊饒の午後


スピニングタックルで記録された世界最大魚


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3月9日17時53分。与那国島、久部良漁港で検量された380sクロカジキ。アングラー、佐々兼弘の至福の時…。何度見てもええサイズや!3.jpg
ロッドは「カーペンター」のブラックビースト5.5ft(BB55-S)、リールはダイワのソルティガZ6500EXP。ロッドベルトはブラックマジックのXL。ハーネスは使用しない。4.jpg
300mのロングランに耐える

今回の記録を達成された佐々さん(50歳、東京都目黒区在住)は、以前はGTを主体にクリスマス島やインドネシア、オマーン等に海外遠征を繰り返していたようだが、大物志向が高まるにつれ、クロマグロを狙ってニュージーランドやカナダにも足を運ぶようになった。ちなみにカナダのプリンス・エドワードでは、400sクラスのクロマグロとのスタンダップファイトも経験している。
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プリンス・エドワードではシーズン毎にキャッチ尾数の制限がある。この時の佐々さんたちの釣行では、最初に佐々さんがこのクラスをリリース。その後、同行の八田さんにも同クラスが来たのでこちらはキャッチ

そして最近はカジキにも関心が及び、与那国島に釣行を重ねるようになった。《太郎丸》の玉城正太郎船長とはウマも合い、与那国では《太郎丸》一途である。で、その精進が先の3月9日の380sに結実したわけだ。
2-2.jpgカジキよりこっちの方が美味いですよ!と《太郎丸》の玉城船長5.jpg
「いやぁ、結構疲れましたよ!」と余裕で語る佐々さんの後ろで《太郎丸》玉城船長は疲労困憊6.jpg
ハカリは400sを指しているが、台座に乗せて計ったため台座重量20sをマイナスして380s7.jpg
今回の釣行に同行した釣友、『サンスイ渋谷ソルトルアー館』の鈴木猛さん(写真左)との記念撮影

今回のタックルを紹介すると、ロッドはカーペンターのブラックビースト5.5ft(BB55-S)、リールはダイワのソルティガZ6500EXP。
クロマグロを狙う時はカーペンターの5.2ft(BB52-B)にケンマツの50という組み合わせが多いようだが、与那国にカジキ狙いで通い出した頃は100s前後のカジキが多く、ケンマツではオーバースペックになると感じ、スピニングで挑むことにしたという。(※カーペンターのマーリンロッドについは『BIGGAME』 #010参照)。
ラインはPE5号を400m、それに130Lbのナイロンモノフィラを40m、そして200号のワインド・オン・リーダー(クランキング・リーダー)部を2mにエンドリーダー(いわゆるルアーリーダー)部を3mという構成だ。
フックはライブベイト用に、本誌でもお馴染みのビッグゲーマー、杉山和由さん(『BIGGAME』 #015、41頁参照)がアサヒ針に発注したオリジナルのツナタイプだ。
ロッドベルトはブラックマジックのXL。ハーネスは使用しない。

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フックはライブベイト用に、本誌でもお馴染みのビッグゲーマー、杉山和由さん(『BIGGAME』 #015、41頁参照)がアサヒ針に発注したオリジナルのツナタイプだ

「最初、ライブベイトに出た時は、150s程度だろうと思いました。次に300mほど一気に出されましたが、20分ほどで40mあたりまで寄せたものの、ロッドが戻らないほどのパワフルな荷重に耐えているうちに、今度は100mくらい真下に潜られました。この時点で、優に200sは楽に超える大物だと思いました」と佐々さん。

この時点で30分ほどが経過したわけだが、カジキの頭が向いたので、一気に上げようとしたものの、今度は300mほど水平に走られたようだ。50分ほどが経過して、また40m位まで寄せたものの再び300mほど走られた。
懸命なリトリーブで、再度40mほどまで寄せた時にナイロンラインが入り、一気にポンプアップでカジキの頭を寄せた。
ファイティング・ドラッグは8〜10sで、ナイロンが入ってからは15〜20sのMAXに入れた。
ゲームの終盤もパワフルで、2度ほど舷側に突っ込んできたというが、《太郎丸》の玉城船長が手際よくギャフを決めてくれ、1時間8分のファイトにピリオドを打つことができた。

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疲れた体を癒すお馴染みの『海響(いすん)』11.jpg
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今回の釣行に同行した鈴木さんのスピニング記録も満更ではないものの、佐々さんの記録の前では…

















posted by biggame at 22:27 | 日記